医薬品はメーカー(製薬企業)が製造・販売している。しかし、薬局がメーカーから直接医薬品を購入するようなケースはほぼない。
薬局は、卸(おろし。正確には卸売という。中間卸。仲買さん。)から医薬品を購入する。これはたとえば、スーパーマーケットが農家さんから直接野菜を買わないで、卸売から仕入れるのと全く同じ。
卸は各地区に配送センター(営業所)を持っている。配送センターにはありとあらゆる医薬品が保管されている。薬局で使う医薬品はこの配送センターに配達してもらったり、私たちが直接配送センターに取りにうかがったりして手に入れる。
薬局から卸へ、どの医薬品が何箱欲しいのか注文することを「発注をかける」と言う。発注は電話、FAXのほか、卸のスタッフに直接口頭で発注をかけることもある。だが、昨今はもっぱらEOS(イーオーエス。Electronic Ordering System / 電子発注システム)で発注をかけるのが主流。これはパソコンや小型端末からインターネット回線を使って発注をかけるもの。
EOSだが、薬局のスタッフは「機械発注」「端末発注」「在庫管理システム」「webオーダリング」などローカルな呼び方を使っていることも多くて、単に「EOS」と言うと、相手に意味が伝わらないことがある。