どうしてもお子さんが薬を飲まないとき

うちの子供達はぜんぜん薬を飲みません。
薬剤師ですが、うちの子供達ほど薬を嫌がる子は他に聞かないです。

お子さんが薬を飲まないときのポイント8点を記します。
また、栄養士の妻が息子たちのために開発した「粉薬を飲ませるレシピ」2品も紹介しています。

必ず!注意点をよくお読みの上で! お子さんたちの健康にお役立てください。


1.食べ物、飲み物に混ぜる

【注意】
・薬によっては出来ないものがあります!事前に薬剤師にご相談ください。
・先に保護者が味見してみてください。

アイスクリーム、アップルジュース…。薬は食べ物、飲み物に混ぜられるものもあれば、混ぜられないものもあります。インターネットで「小児 薬 飲み合わせ」などと検索するといろいろ資料が出てきますので

、調べてみてください。個人的にココアがおすすめです。

 

参考:

http://www.hokushin-hosp.jp/about/department/docs/%E7%B2%89%E8%96%AC%E3%81%A8%E9%A3%B2%E9%A3%9F%E7%89%A9%E3%81%AE%E9%A3%B2%E3%81%BF%E5%90%88%E3%82%8F%E3%81%9B%E4%B8%80%E8%A6%A7%E8%A1%A8.pdf


【注意】
乳児のお子さんの場合、ミルクに薬を混ぜるのは止めましょう。ミルク自体を嫌いになって飲まなくなってしまう可能性があるからです。同じ理由で、イヤイヤ期などで食べ物の好き嫌いが激しいお子さんの場合も、主食になっているものに薬を混ぜるのは止めておきましょう。

 

2.液状オブラートに混ぜる。

ゲル状のオブラートが市販されています。

 

 

※広告は5個入りなので、ドラッグストアなどで1本お買い求めになるとよいと思います。


ウィダーインゼリーやカロリーメイトゼリーのようなものでもある程度なら代わりにできます。
ちなみに液状オブラートで薬をくるむより、粉薬と液状オブラートをグチャグチャに混ぜてしまった方がよいこともあります。子供さんはゲル状のものでもよく噛んで食べることが多いためです。

【注意】
・薬によっては出来ないものがあります!事前に薬剤師にご相談ください。
・先に保護者が味見してみてください。


3.正しい手順で飲ませれば、何かに混ぜなくても飲んでくれる場合もあります。

【注意点】
・薬によっては出来ないものがあります!事前に薬剤師にご相談ください。
・作ったら、まず保護者が事前に味見してみてください。

水に溶かして飲ませる方法の一例です。手順を確認してみてください。


セフゾン細粒、薬杯、スポイトを用意します。

セフゾン細粒を薬杯に開けます。
スポイトで水2mLを足して、かき混ぜます。


スポイトで吸って、子供に含ませます。

セフゾン細粒は粒子が大きいので、そのまま飲むと口の中がザリザリします。
が、水でしばらくかき混ぜるとキレイに溶けます。味は、溶けたアイスクリームを薄めたようで、割と飲みやすいと思います。

【注意点】
薬を溶けたままにしておくと薬の効果が下がることがあります。できるだけ早く子供に含ませます。
また、水に溶かせない薬、溶かすと苦味が出てくる薬もあります。事前に薬剤師にご相談ください。


4.特製レシピ① 粉薬入り板チョコ

【注意点】
・薬によっては出来ないものがあります!事前に薬剤師にご相談ください。
・先に保護者が味見してみてください。

セフゾン細粒。粒が大きいのですり潰します。
すりこぎでもすり潰せますが、乳鉢乳棒があると楽です。乳鉢乳棒は安物だとうまく潰れないことがあります。薬局で使っている乳鉢乳棒を紹介しておきます。


チョコレートを溶かします。

北海道ロイズのミルクチョコレートは、耐熱シリコンカップに入れてレンジでチンするだけで綺麗に溶けます。味も良いのでお薦めです。

泡立たないようにスプーンで薬を混ぜ込んで、冷蔵庫で固めます。

完成です。食べたあとは歯磨きを忘れずに。

 

 

5.特製レシピ② 粉薬入りあんこ

【注意点】
・薬によっては出来ないものがあります!事前に薬剤師にご相談ください。
・先に保護者が味見してみてください。

オラペネム細粒とビオフェルミンR散。粉薬をトレイにあけ、スポイトで水を数滴垂らして、練ります。あんこと同じくらいか、少し乾いたくらいの水分量になるのがベスト。

あんこに混ぜます。

子供は色が気になるようで、妻がロールケーキの下に潜り込ませて食べさせてくれました。

 


6.お子さんの前で保護者が先になめて見せる

保護者が先に飲んでみせると、お子さんが安心することがあるようです。ただし薬ですので、飲む真似か、味見程度の量でよいと思います。

【注意点】
保護者の方のアレルギー体質には十分ご留意ください。


7.薬の「メーカー」「剤形」を変えることで、味が良くなる可能性があります。


・例えば、先発品の「小児用ムコソルバンシロップ0.3%」は甘くて後味も比較的良いです。が、ジェネリック医薬品の「アンブロキソール塩酸塩シロップ小児用0.3%」は、後味が良くない銘柄があります。

・ジェネリック医薬品の方が味が良い例もあります。プランルカスト DS10%「EK」はジェネリック医薬品ですが、バナナ味で大変味がよく、先発品のオノンドライシロップ10%よりも飲みやすい印象でした。

・銘柄を変えてもどうにもならない薬もあります。タミフルドライシロップ3%は後味が大変苦いです。某ジェネリックは更に苦いです。

・「剤形」(粉、シロップ、ドライシロップのような、薬の「形」のことです)を変えることで飲めるようになる場合があります。
例えば、ムコダインシロップ5%を嫌がって飲まないときは、ムコダインDS50%に変更してもらってはどうでしょう。ムコダインDS50%はドライシロップ剤といって、ふつうは粉を水に溶いて飲みます。が、粉が比較的少量で、しかも甘いので、粉のままアイスクリームに混ぜて食べさせることができます。


【注意点】
まずは診察時医師に相談しましょう。
その上で、薬局で処方箋を渡す際に、薬剤師にもう一度相談しましょう。

「メーカー」や「剤形」の変更は、薬剤師の判断だけで出来る場合と、医師の了承が必要な場合があります。また、医師が了承しても、薬剤師に伝わっていない時があります。医師・薬剤師の両方にしっかり意思を伝えてください。


8.絶対飲まなければいけない薬かどうかを確認する

医師・薬剤師からは、薬はすべて飲ませるように説明されているかも知れません。ただ、どうしても子供が薬を飲まないときに「絶対に飲ませないといけない薬」なのか「症状が無いなら無理に飲ませなくてもいい薬」なのかは重要です。

飲ませないと命に関わってくるような薬もあります。

逆に、無理に飲ませなくてもいい薬を飲ませて、吐いて体調が悪化しても逆効果です。

【注意点】
医師と薬剤師の両方に相談しましょう。

粉の量が多くて困っている場合も、「絶対飲ませなければいけない薬」「症状が無いなら無理に飲ませなくてもいい薬」に分けて作ってもらうことで、対策できることもあるでしょう。


以上です。
お子さんたちの健康と、保護者の方の安心を、お祈りしております。

 

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現場監督者が「在庫をしぼれ」と言ったら

では、薬局長が「在庫をしぼれ」と言ったら。どういう意味か。

 

もちろん「月末在庫金額を削減しなさい」という意味かも知れないけど、ひょっとすると「普段の備蓄量をもっと少なくしなさい」という意味かも知れない。看護師長さんが「在庫をしぼれ」と言ったら、これは「普段の備蓄量を少なくしなさい」「在庫数量を削減しなさい」という意味だ。

 

前回までで書いたとおり、経営者は月末在庫金額が小さければそれでいい。

なら、月初に1ヶ月分の薬まとめて買えばよいのか?そうすれば毎日の納品の手間も省けるのか?

いやそうもいかない。だって、1ヶ月分まとめて買ったって、在庫を置く場所が無い。

また、たとえ置く場所があったとしても、管理が煩雑になるという問題がある。

 

空間は時間と同じくらい重要な財産だ。空間はできるだけ確保したい。

空間にゆとりを持てば、医薬品の破損や紛失が少なくなると思う。

 

また、在庫量を減らすと、医薬品の使用期限のチェックが楽になる。

以前うちの薬局では、錠剤の在庫が引き出しからあふれてしまっていて、在庫があるはずなのに見つけられない、というミスもあった。

今はすべてすっきりと引き出しに収まっているのでこういうミスも無くなった。

 

また、棚がスッキリしていると、ピッキングミスも減らせるかもしれない。

 

というわけで、在庫の管理を簡単にするためにも、在庫は常に適正な "" を超えないようにしないといけない。

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経営者が「在庫をしぼれ」と言ったら その3

在庫月数 その2

 

在庫月数は

在庫月数=月末在庫金額(薬価)÷その月の処方せんの薬剤料

 

で表されるのだけど、ここでひとつポイントがある。

 

数式の在庫金額が納入価でなく、薬価になっている。

 

資金繰りを厳密に管理するならば、この式に代入すべきは納入価なのだけど。

おそらく、納入価は変更されることが多いし、正確に計算するのが難しいので、

各薬局の在庫状況を把握するには、薬価の方が都合がいいのだろう。

 

が、このことで弊害もある。

納入価が安いからといって、月末に無駄に在庫を抱えすぎると、

経営者から見ると、在庫がふくらんでいるように見えてしまう。

 

納入価が安いからと言って、経営者に相談なしに大量購入しないことだ。

 

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